« 今日の絵、その8 | メイン | マンガ傑作選その69 »
DOCLOLA(その2)
2013年05月10日
4月が誕生日だ。
なので勝手ながら自分に贈りものをした。
前々から欲しかった「宮本常一 写真・日記集成 全2巻・別巻1」だ。
なんと、6万円もする。
「それじゃあ、いくらなんでも手が出らん」と思ってたら、状態のいい古書が4万で見つかった。
注文したらすぐに届いた。
重い。
宮本は民俗学者。
戦前、戦後の日本各地を訪ね歩き、そこで見聞した人々の歴史や文化を膨大な記録に残している。
ページをめくると、とっても驚いたことに、自分が生まれた日のちょうどひと月後、その誕生をまるで言祝ぐように宮本は佐世保に来ていた。
佐世保の朝市の写真を撮っている。
母はひょっとしたらその日、生後一ヶ月の赤子を抱え、朝市に買い出しに行ったかもしれない。
宮本は、その生まれたての頭を撫でたかもしれない。
その可能性は、けっしてゼロではない。
それでかなりうれしくなった。
と、同時に「宮本が歩いたところを地図に落とすと日本地図が真っ赤になる」といわれるほど日本全国をくまなく歩いた彼が、”ほんとうに”、くまなく、毎日、歩いていたのだなあ、ということを我がこととして実感した。
それでかなり感動した。