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DOCLOLA(その2)

2013年05月10日

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4月が誕生日だ。
なので勝手ながら自分に贈りものをした。
前々から欲しかった「宮本常一 写真・日記集成 全2巻・別巻1」だ。
なんと、6万円もする。
「それじゃあ、いくらなんでも手が出らん」と思ってたら、状態のいい古書が4万で見つかった。
注文したらすぐに届いた。
重い。

宮本は民俗学者。
戦前、戦後の日本各地を訪ね歩き、そこで見聞した人々の歴史や文化を膨大な記録に残している。
ページをめくると、とっても驚いたことに、自分が生まれた日のちょうどひと月後、その誕生をまるで言祝ぐように宮本は佐世保に来ていた。
佐世保の朝市の写真を撮っている。

母はひょっとしたらその日、生後一ヶ月の赤子を抱え、朝市に買い出しに行ったかもしれない。
宮本は、その生まれたての頭を撫でたかもしれない。
その可能性は、けっしてゼロではない。
それでかなりうれしくなった。

と、同時に「宮本が歩いたところを地図に落とすと日本地図が真っ赤になる」といわれるほど日本全国をくまなく歩いた彼が、”ほんとうに”、くまなく、毎日、歩いていたのだなあ、ということを我がこととして実感した。
それでかなり感動した。

azisakakoji

 
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