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nuimori

2014年02月24日

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お茶を差し出す右手の袖に、小さな花を見つけた。

「あ、その花の刺繍、かっちょよかね」

「え?あ、これ?」
「うん、破けちゃったけん...修繕...」

「え、修繕って...それ自分でやったん?」

「う、うん、そうだけど...」

「ええーっ!すごいやん、そんなんやれたん!」

「えっ、あ、そう?」
「うん、なんか見よう見まねで...」

「いや、いや、いい、いい、絶対にいい」
「他にないと?刺繍したやつ、見せてみいよ」

「うん、あるよ、大したもんじゃないけど...」

今から6.7年前、旧友の家にあそびに行った時のことだ。
見せてもらった刺繍は、そのほとんどが子供の衣類になされたもので、破けたとこの修繕や、味気ない無地の布地にワンポイント付け加えたものだった。
それらは色とりどりの糸でとても緻密に丁寧に縫われていて、小さいながらも確固とした存在感があった。

「刺繍、すっごっく、いいけん、もう少し大きなものをいくつかやってみなよ」

「ええ、ああ、そうかなあ...そう?」

「うん、そうそう、やってみいよ、やってみいよ」

「あ、じゃあいくつかやってみるけん」

しばらくして、見せてもらったやつをみて、びっくり仰天した。
それで、さっそく知り合いの雑貨屋さんに持って行ったら、そこの主人も「わあ、いいっ!」と感嘆した。

いくつか店においてみたら、同様に「わあ、素敵だなあ...」っていうお客さんたくさんいて、すぐに売れてしまった。

「ああ、あたしの刺繍を手にしてよろこんでくれる人がけっこういるんだあ...うれしいなあ...」

と、そんな流れで、いつのまにやら刺繍するのが生活の重要な要素になっちまったのが、森さんちのひとみちゃんで、作家名は「nuimori」(ヌイモリ)だ。

その彼女の初めての個展が、今週末から熊本で始まります。
見に行って、手に取って、「わあ...」と、身体の温度が3度くらいあがること間違いないです。
遠方の方もわざわざ行って、けして後悔はしないと思います。
ぎゅうううっと、力強く縫われた草花は、時ににしゃんと立ち、時にぐねりとうごめき、時にぱあっっと華やいで、触れるものの心をゆさぶります。

nuimori
くしゅバック展 「春・夏・秋・冬」

2014年3月1日(土)~9日(日)
12:00~20:00
作家在店日 3月1日、2日

(場所)
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熊本市中央区新市街6-22
096-355-1276

(一日刺繍教室)
「パンダ袋をつくりましょう」
3月1日(土)
13:00〜15:30 orqnge(要予約)
¥3.000(お茶付)
持ち物:はさみ

azisakakoji

 
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