« キロロ風 | メイン | coco子 その3 »
お知らせひとつ
2016年05月15日
会いに行って、その手を両の手で握りしめ、「ああ、あなたのおかげで私の人生は豊かになりました、潤うことができました」と深く頭を垂れ感謝したい人というのが何人かいる。
松下竜一はその一人だ。
もうとうに亡くなっちゃったけど、大学時代、一度ならず、彼の住む大分は中津へ出向こうとした。
叶わなかっけど...
記録文学者である彼の著作のひとつに「ルイズ 父に貰いし名は」というのがある。
「風成の女たち-ある漁村の闘い」や「砦に拠る」、「狼煙を見よ」などとならんでとりわけ心に残る作品だ。
さて、前置きがちょこっと長くなっちゃたけど、
”父に貰いし名は”の父とは、国家権力によって虐殺されたアナキストの大杉栄で、母は伊藤野枝だ。
伊藤野枝は福岡は西区の今宿出身。
その伊藤野枝の伝記を栗原康さんが書いて出版するという。
おお、そりゃあ福岡で何かやらんといかんばい、ということになった。
で、何人かで酒飲みながら話してて、それじゃあ、トークライブをやってもらおう、同時に今宿出身の詩人、浦歌無子さんに野枝に捧げる詩を書いて朗読してもらおう、ということになった。
それが明後日、火曜日です。
もう席がいっぱいみたいですけど、立ち見ならなんとかいけると思うので、興味がある方はぜひ!
(詳細は以下の通りです)
「家に火をつけ、白痴になれ」(岩波書店)刊行記念
栗原康ライブトーク×浦歌無子朗読の夜
日時:4月17日火曜日 18:00~19:30(予定)
場所:福岡パルコ新館6Fタマリバ6
参加要項:無料(要予約) 092-235-7488(フタバ図書福岡パルコ新館店)
募集人数:30名(定員に達し次第終了させていただきます)
やりたいことをやって生きていたいのに、誰かが、何かが、そうさせてくれないと自分にブレーキをかけ、恐る恐る坂道を下っていくような毎日を送っていませんか。“そうであらねばならない人生”って、ほんとにそうでないといけないのでしょうか。
福岡県今宿に生まれ、東京に飛び出し、国家や世間、家、そのほかのプレッシャーもなんのその、筆一本で、書きたいことを書く、好きな相手と恋をする、寝る、学ぶ、食べる、生きたい人生を生き、制度や道徳と戦い続けた伊藤野絵。彼女の鮮烈な伝記をこのたび上梓した政治学者・栗原康さんを迎え、お話をお聞きします。また今宿のご出身の現代詩人・浦歌無子さんに、野枝におくる詩を朗読していただきます。
■栗原 康
1979年,埼玉県生まれ.早稲田大学大学院政治学研究科・博士後期課程満期退学。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はアナキズム研究。著書に,『G8サミット体制とはなにか』(以文社)、『学生に賃金を』(新評論)、『大杉栄伝――永遠のアナキズム』(夜光社)(第5回「いける本大賞」受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2015 第6位)、『はたらかないで,たらふく食べたい――「生の負債」からの解放宣言』(タバブックス)(紀伊國屋じんぶん大賞2016 第6位)、『現代暴力論――「あばれる力」を取り戻す』(角川新書)がある。ビール、ドラマ、詩吟、長渕剛が好き。
■浦 歌無子
福岡県生まれ。東京都在住。詩集に『耳のなかの湖』(ふらんす堂)、『イバラ交』(思潮社)、『深海スピネル』(私家版)など。
その他、ギャラリーにてビジュアル詩の展示、美術館の展示作品から着想を得た詩の創作と館内での朗読、国際芸術祭での野外朗読、ミュージシャンなど他ジャンルのアーティストとの共演など多方面にて活動中。