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おれは白ファー

2015年01月25日

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どうせだったらよ、俺だって肝っ玉ついてんだ、
こんな女々しい白くて柔らかくてふさふさしたものなんかより、
男らしい黒くて固くてごつごつしたものに生まれたかったに決まってるさぁ。
だけどよ、せっかくおっ母さんから授かった身体だろ、今更そんなこといったってえ始まらねぇ、白でも黒でも、ヤワでもカタでも、もらったもんを大切にしなきゃあ...と、まあそう思うのさ。

けどよ、大切にしなきゃあ...とは思うんだが、見ての通りのふさふさやわやわだろ?
ばかにして、いちゃもんつけてくる連中がいんのさ、むかしっから...
おれがガキの時分からずっとな...

そんなやつらにやぁ、だまっちゃいねえ、ああ、
こちとら、こんな見てくれとは裏腹に、腕っ節だけは、そりゃあ強えんだ。
おっ母さん、頑丈に生んでくれたんだ。
かたっぱしからぶちのめしてきたぜ、そんなやつらはな。
負けたことなんてぇなかったね...

まあ、喧嘩ばかり強くったって、ロクなもんじゃないんだけどよ...
そんなもんでも、ていうか、それだからこそ、目をかけてくださる方も世の中にはいらっしゃる。
それが今の親分ってわけさ。
親分に見込まれて、この組にわらじを脱いだのが、こないだのお稲荷さんの祭りの後よ。

けどなあ、最初に申しつかったお役目がよ、見てのとおり、女将さんの襟巻きだ。
まあ、こちとら、ふさふさなんだからしょうがないんだけどよ、
女将さん、いい匂いだから、かまわないんだけどよ、
やっぱり、ちょっと切ないよなあ、やるせないよなあ...

ってしょげこんでた矢先に今回の出入りだ!
見ての通り、若頭の吉之介さん、会社から雇われたチンピラどもに囲まれちまってる。
若頭はそりゃあ強えが、相手の数が半端じゃねえ、絶体絶命ってぇところさ。

でもって、ここでやっとこさ、俺の出番ってわけだ!
あんたが出くわしたのは、そんな場面だぁ。

よおっく目をかっぽじって見てておくんなせえよ、
これがおいらの喧嘩でえっ!

と威勢のいい、鉄砲玉の白ファーこと、羊丸又七さんが今回登場です。

投稿者 azisaka : 08:13

ププの生活 その2

2015年01月15日

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投稿者 azisaka : 07:47

西郷南洲とその妻

2015年01月11日

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「よお、クチャ介!」
「あ、西郷くんとラーラ姫」
「ちょっとお、あんた、あたしのこと、姫付けなんかで呼ばないでよ!」
「だって、そんな抱かれ方してたら、そう呼ばれたって致し方ないと思うよ、ぼくは」
「まあ、そういうなよ、クチャ介、今おれたち、記念写真をとってもらってる最中なんだ」
「ああ、最中か...おいらも最中食べたいなあ...」
「何言ってんのよ、”もなか”じゃないわよ、”さいちゅう”よ!」
「どっちだっていいだろ、最中は最中だ、餡子が入っててうまいんだ...」
「あたし、粒あん派!」
「おいらは、こしあんだー!」
「コリアンダー?そんな香辛料なんて、最中に入れないわよ!」
「むう...そんな風に決めつけるのは良くないと思うなっ」
「決めつけてるわけじゃないわよ、あんたってすぐかっとなるんだから...」
「トサカない鳥がトサカにくるとはこれいかに...」
「西郷くん、あんた面白くないから黙っててよ」
「つうか、トサカはないけど、おいらには立派な、それはそれは美しい羽があるぞ、ほら」
ばっ...
「わあ...クチャ介が羽を広げたとたん、サボテン森の植物たちがいっせいに花開いた!」
「おお、きれいだなあ...」
「ええ、ほんとうにきれい...」
「今がチャンス!さあ、シャッターを切りますよ!」
「えーっ、おいらの羽も見ておくれよーっ!」
「クチャ介さん、いいから、いいから、カメラの方見て、笑ってください」
「はい、チーズ!」
カシャ!

と、いうのが上の絵なんだけど、クチャ助ったらカメラの方、向いてないのよね...

投稿者 azisaka : 12:56

ププの生活 その1

2015年01月01日

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ずっとむかし地方紙に連載してたマンガを、たわむれに復活することにしました。
毎月2回、1日と15日、この場にぽつんと登場です。
とりあえず、1年続けてみるつもりです。

「わっはっは」と大声で笑うほどではないですが、ほんの少しは面白いと思います。
そうして、10年とか20年経って読んでも、あいかわらず、ほんの少しは面白い、
そういうマンガをわたしは描きたい。
描けるといいなっ

投稿者 azisaka : 09:47