« 2013年02月 | メイン | 2013年04月 »
また始まった今日の絵、その1
2013年03月31日
「えっ、何?きゃーっ、わーっ、もーっ、やめてよう」
「ペロ、ペロ、ペロ....」
「舐めるのやめてって云ってるでしょーっ」
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
「起こしちゃったじゃないわよう、人がせっかくいい気持ちで寝てるっていうのに...」
「だってさ、君のほっぺ白くてツルツルで、ミルクキャンデーみたいなんだもん」
「あー、つうか、あんた誰?何?豹?」
「ブーっ、ブブブブーっ、はーずれーっ!」
「う、うざっ...」
「ぱっと見、黒豹だと思ったでしょーっ?」
「え、ええ、まあ...」
「と、思いきや、ライオンなのでしたーっ!」
「....」
「世にもめずらしい、黒ライオンの闇吉です」
「ヤミキチ?ぷぷっ、変な名前」
「おじいちゃんがつけてくれたとばい、侮辱すると噛むばい」
「”ばい”って九州の方ですか?」
「い、いえ、母方の祖父の生まれは長崎ですが、わたしは違います、ここです。この森で生まれ育ちました」
「森?ああ、ここは森の中なのね?そういえば見渡すかぎりの花...あ、きゃああ、はずかしい、わたし裸ん坊...」
「あのねえ、今、気付いたんかい、遅っ...」
「いったいここはどこなの?」
「ここはね...でもその前に、あんたは誰だい?」
「え、わたし?わたしはね...」
「うん、うん」
「つうか、なんであなたライオンなのに人間の言葉をはなしてんのよ」
「ははは、違うよう、ぼくが人間の言葉はなしてるんじゃなくて、君がライオンの言葉をはなしてるんじゃないか」
「あれ?ほんとだーっ!」
というような会話をしてるふたりが、「神話伝説シリーズその1」に登場です。
投稿者 azisaka : 07:39
マンガ傑作選その57
2013年03月30日
それは困りますよねっ。
ところで、今日からサイトのトップページの絵が春夏用に変わりました。
何を隠そう、絵を描き始めた時からずっと懐に抱いてあたためてきた”神話伝説シリーズ”、その試し描きです。
なんか目がチカチカしますけど...
投稿者 azisaka : 06:18
錆猫四天王その1
2013年03月29日
前回登場の”大学でドイツ語教えてる友人”が、絵箱展について某ブログにいかした文章を書いてくれてました。
ここに紹介いたします。
(いいですよねっ?)
「絵箱の誘惑」
太古のむかしからひとは誘惑にかられて、「神々がしてはならぬと言った」と伝え聞いたことを敢えてなしてきた。罪の歴史記述はそこに始まる。パンドーラーに贈られたのは箱であったとも壺であったとも伝えられるが、中に入れられたものはこぼれてはならないものであり、他のものとは区別された特別なものであった。そしてそのうえ、蓋をして遮蔽するのは、常に開いた器とはちがって、開くこともできるという可能性の点で、外界との隔絶を一層深く表現する。誘惑の秘密はそこにある。箱は閉められている以上、雄弁に外界との隔絶を語るのだから。
古来箱には装飾が施されてきた。隔絶を語りながらも、その美しさは一層、内部への好奇を誘うのである。それが箱の中に何かを隠した神々のいたずらであるにせよ、神々を真似た人間の行為であるにせよ、箱はひとを惑わしてきた。
箱に描かれた多くは女人である。その波打つ髪は神話から時を越えてやって来たかのようである。波に揺らめいても揺るぎなく己の姿を見つめつづけて花と化した少年のように、箱の秘密を窺う者を見つめつづける。
誘惑に導かれ蓋を開け、中身を取り出すというきわめて人間的な行為と、中に詰め込み蓋をして秘密を作るという神的な行為とを私たちに誘い強いる絵箱そのものこそ、私たちに与えられた宝ものなのかもしれない。
わがこころなぜか波打ちさざめきぬ。
(「コラム錆猫洞」より)
投稿者 azisaka : 06:33
今日の絵箱(その4)
2013年03月28日
今回の絵箱は、「ファウスト」読んでる女の子の絵です。
今年の冬、大学でドイツ語教えてる友人に誘われて、その恩師である人のお宅に昼食をごちそうになりに行った。
福岡のはずれ、山の裾野に広がる柿畑の真ん中にそのお家は建っていて、柿狩りを楽しんだ後、鍋を囲んだ。
ゲーテを専門のひとつとされるその元大学教授は「春菊は投入したら間髪を入れずに取り出して食べること」などと、鍋奉行に手腕を発揮しながら時折、ドイツ文学についてお話をされるんだけど、ゲーテを語る時の”ゲーテ”の発音がカタカナではとうてい書き表せないような何ともいえぬ響きで、耳にしたとたん、目の前の空気が一変した。
一瞬、柿畑がモミの木の密集するシュヴァルツヴァルトに、鶏のつみれ鍋がフランクフルトソーセージに変わってしまうのである。
これにはびっくりした。
投稿者 azisaka : 07:05
マンガ傑作選その56
2013年03月27日
へんてこな乗りもの(でもメチャ速い)シリーズその2です。
投稿者 azisaka : 14:23
マンガ傑作選その55
2013年03月26日
熊本は江津湖の近くに「お静」っていううなぎ屋さんがある。
学生時代、一年に二回くらい、遠方からお客さんがきた時など食べにいった。
がぶっちょな姉妹がふたりでやっていて、どちらが焼き手でどちらが接客係か忘れたが「ほお、兄ちゃん、しばらく見んうちよか男になったねえーっ」「うちらがもうちっと若かったら、ほっとかんぞ、がははは...」なんてふたりして、でかい身体で、でかい声でしゃべりながら、でかい煙あげて、でかいうなぎを焼いていた。
静かな要素は微塵もないのに、お静っていう名前なのがとてもいいと思っていた。
今は姉さんは引退し、妹さんが接客、その息子さん(柔道家らしい)が焼いてるそうだ。
店はとても古いが家族経営のいかした店だ。
むろん、うまい。
今度、熊本行ったらひさしぶりに行ってみよう。
投稿者 azisaka : 15:33
マンガ傑作選その54
2013年03月25日
投稿者 azisaka : 09:50
マンガ傑作選その53
2013年03月22日
投稿者 azisaka : 17:08
今日の絵箱(その3)
2013年03月21日
投稿者 azisaka : 20:41
マンガ傑作選その52
2013年03月20日
投稿者 azisaka : 07:20
絵箱展’13開始
2013年03月18日
本日より絵箱展”13が始まります。
絵箱の他に、絵画を数点、トートバッグ、ポストカード、ほんの少しですがTシャツも展示販売いたします。
友人知人、親戚やお隣さん、以前から気になってたあの人やたまたま道ですれ違ったこの人、皆さんお誘い合わせの上どうぞお越し下さい。
(詳細につきましてはひとつ前の記事をご覧下さい)
投稿者 azisaka : 10:21
絵箱展’13のお知らせ
2013年03月13日
大学卒業してしばらくしてパリ行って、4年間くらい暮らして帰って来て落ち着いた先は福岡の桜坂っていうとこだった。
桜はそれほど多くはないが長い坂道があって、その途中ぐるっと大きくカーブしたとこに馬屋谷っていうへんてこな名前のバス停があった。
その真ん前のマンションに移り住んだ。
江戸時代、福岡は黒田藩の殿様は狩り好きで、しょっちゅう今は南区あたりの草原にウサギやイノシシを狩りに行ってたんだそうだけど、殿様や家来の乗った馬を繋いでおいたのがその”馬屋谷”辺りだった。
馬も殿様もいなかったけど、近所にフランス語を習ってる娘がいて、ひょんなことから知り合いになった。
当時はパティシエを目指していて、プリンを作ってもらったが、スプーンを天高く放り投げたくなるくらいうまかった。
しばらくするとパリへ修行しに行って、帰って来たらカフェやパン屋で働きつつ自分で畑持って野菜を育てたりしていた。
そうこうするうちアロマオイルでマッサージをする仕事で己が能力を磨きつつお金を貯めはじめた。
自分の店を持つ計画を虎視眈々と進めていたのだ。
周りの人はその彼女の計画を”ジェット計画”と呼んでいた。
料理やお菓子作りがうまくて、雑貨や服を見る目が肥えていて、アロマやマクロビにも首突っ込んでる彼女がいったいぜんたいどういう店を持つのかみんな見当がつかない。
それで、とりあえず”ジェット”(”何となく凄そう”の意味)と名付け見守っていたのだ。
見守りながら、心待ちにしていた。
でもって今度の月曜、3月18日、ついに彼女が念願の店をオープンする。
店名は「L'onde」(ロンド)、フランス語で”波”とか”波紋”を意味する。
いい名前だ。
自分の目や耳や手触りなんかで選んだ雑貨や服やアクセサリー、そんなものを新しい古い織り交ぜて売るんだそうだ。
「そいでさあ、こーちゃん何かやってよ」
「おお、そいじゃあひさびさに絵箱でも作ろうかな」
「わあ、いいねー」
ということでオープン記念として絵箱展をやることになりました。
「アジサカコウジ絵箱展’13」
手描きの絵箱、約40点の展示販売を行います。
期間はけっこう長くて2ヶ月間、2013年3月18日(月)〜5月19日(日)です。
「l'onde」
福岡市中央区長浜2−4
新長浜ビル112
(TEL) 050-3577-4112
(営業時間) 12:00〜20:00
(定休日) 日曜日
というわけで、みなさんどうかぜひいらしてください。
店もその場所も、置いてる品々もなかなかいいです。
投稿者 azisaka : 07:15
マンガ傑作選その51
2013年03月12日
投稿者 azisaka : 21:14
マンガ傑作選その50
2013年03月06日
羊羹を食べて、「ああおいしいなあ」と初めてと思ったのは、大学2年の時だ。
社会学科の調査実習で行った水俣でたまたま食べた一切れがすぅうごぉーくうまかった。
聞けば地元の和菓子屋さんのものだそうで、そこだけでしか売られていないという。
翌日さっそく行ってみた。
行ってみたらそこは古い一軒家で駐車場にアウディ・クワトロがとめてあった。
四輪駆動を乗用車に初めて採用したドイツの車で、当時の車好きあこがれの一台だった。
場違いな取り合わせにびっくらこいた。
この老舗はデパートその他からの販売勧誘をかたくなに断り、自分のとこだけで作り自分のとこだけで売っている。
徳富蘇峰は「虎屋に匹敵する」と賞賛してるけど、ぜーんぜん楽勝でこちらの勝ちだと思う。
羊羹もうまいが最中にいたっては世界一ではないだろうか、うん、うん。
さて、当時は水俣関連の本を読みあさっていた。
その中で強く心に残ったことのひとつに、不知火海の漁師の暮らしぶりがあった。
「魚は天からの授かりものやけん、好き勝手にいくらでもとったりしては申しわけがなか。
一家がかつがつ生活していくのに充分な分だけ獲れたら、それ以上は獲らん。」
「冠婚葬祭など、お金が特別に入り用な時は”すいませんなあ、ちょっと入り用じゃけん”って言うていつもより少し余計に獲らしてもらう」
(うる憶えかつ中途半端な方言で申し訳ないっ...)
この漁師の生活の仕方と和菓子屋さんの生活の仕方が同じなので「ううむ」と頭を垂れた。
これは水俣地方に特有の人の有り様なんだろうか...
和菓子を作る人は、望むならば広く宣伝し駅や空港やデパ地下で売って事業を拡張し、お金をいっぱい稼ぐことができる。
しかしそれはやんない。
やんないけど、きちんと汗水垂らし稼いだお金で上等の車を買い、ビュウウーっと乗り回し、生活を存分に楽しむ。
「わが獲ったぞんぶん(思うぞんぶん)の魚で1日3合の焼酎を毎日のむ。人間栄華はいろいろあるが、漁師の栄華は、こるがほかにはあるめえが…。」
(石牟礼道子「苦海浄土」)
と同じ種類の栄華だ。
あうう、いかんっ、書いてるはなから最中が無性に食いたくなってきてしまった...
投稿者 azisaka : 21:49
マンガ傑作選その49
2013年03月05日
投稿者 azisaka : 17:59
新・今日の絵(その22)
2013年03月03日
投稿者 azisaka : 21:11
マンガ傑作選その48
2013年03月01日
投稿者 azisaka : 11:48